公開実験

  これまで行なってきた公開実験や出前授業で使用した資料や解説です。ご自由にお使い下さい。

注意1) 資料の使用により生じたいかなる損害の責任を負いません。
注意2) 田口研究室では独自にこれらの公開実験や出前授業の受付は行なっておりません

  1. 1) 人工イクラの作り方(実験用簡易版)
  2. 二重ノズルを用いた方法
  3. 単一ノズルを用いた方法
  4. 2) 廃プラスチックを利用したマイクロカプセルの作り方


人工イクラの作り方(実験用簡易版)

figure01
図1
1. 人工イクラの構造
  人工イクラ(人造イクラ)の構造は  ▼図1 に示すように三重構造になっています。 がそれぞれ使用されています。

figure01
図2
2. ゲル化
  製造方法は化学的方法に属します。アルギン酸ナトリウム水溶液を塩化カルシウム水溶液の中に入れるとゲルになってゼリー状に固まります(  ▼図2  )。この反応を利用して人造イクラ(人工イクラ)を作ります。

3. 人工イクラ資料
  出前授業や公開実験で使用した資料です。ファイル容量が大きいのダウンロードの時間にご注意下さい。
  1. 資料1 H19夢化学テキスト(1329 KB)
  2. 資料2 化学の祭典スライドのZIP版(2118 KB)
  3. 資料3 上記資料2のZIP解凍版(6467 KB)

4. 人工イクラの作り方
  ここでは人工イクラ(実験用)の作り方として,
  1. 二重ノズルを用いた方法
  2. より簡単な「単一ノズルを用いた方法
の二通りの作り方を紹介します。

4.1 二重ノズルを用いた方法
4.1.1 溶液
A液
  1 wt% アルギン酸ナトリウム水溶液 50 mL
  食紅等の食用色素(青,赤,緑,黄など好きな色)
B液
  サラダ油
  βカロチン(目玉に色を付けるために使います)
C液
  1 wt% 塩化カルシウム水溶液 50 mL
  (乳酸カルシウムでも可)

図3-a
図3-a
4.1.2 作り方
  装置( ▼図3-a )は二重の管(  ▼図3-b ,  ▼図3-c )を使います。 管の材料はホームセンターなどで売っています。比較的簡単に作れます(二重ノズル組立て前 ( ▼図3-d ))。
(今はもう少し作りが容易なノズルを使用しています( ▼図3-e ,  ▼図3-f))
  1. コックを閉めます。
  2. ロートにA液を入れます。注射器にB液を入れます。
  3. コックを少しずつ開いて,管の下から滴をC液の中に落とします。コックはポタッポタッと落ちるていどに調節します。目玉のないイクラができます。)
  4. 次に注射器を軽く押します。C液の中に滴が落ちると滴の周りの部分がゲルになります。
  5. 目玉の入ったイクラができます。
  6. コックを閉じて,できたイクラをすくって見てみよう。うまくできてるかな?
 ▼図4  ▼図5 は青色の色素を使って作ったイクラです。

図3-b
図3-b 
図3-c
図3-c 
図3-d
図3-d 
図3-e
図3-e 

図3-f
図3-f
図4
図4 
図5
図5 

4.1.3 注意点
  1. ここで使用したノズルのように二種類の管の隙間が大きい場合には,二重ノズルの内側の管は外側の管よりほんの少し長くする。短すぎると二重管の中でB液が溜まってしまいます。長すぎるとB液がイクラの中にうまく入りません。
  2. 食用色素は欲張って入れすぎないように。色が濃すぎて中の目玉が見えなくなります。
  3. C液に滴下した直後に取り出すと,イクラに非常に近い構造の人工イクラが作れます。長くC液に漬けすぎると中までゲル化してしまいます。アラビアガムなどをA液に混ぜて作るともう少しうまくいくかもしれません。
4.1.4 参考文献
  1. http://www.gec.gifu.gifu.jp/rika/kagaku/cr000.html
  2. 近藤保, "最新マイクロカプセル化技術", 総合技術センター, 1987


4.2 単一ノズルを用いた人造イクラ(人工イクラ)の作り方
4.2.1 溶液
A液
  1 wt% アルギン酸ナトリウム水溶液 50 mL
  食紅等の食用色素(青,赤,緑,黄など好きな色)
B液
  サラダ油
  βカロチン(目玉に色を付けるために使います)
C液
  1 wt% 塩化カルシウム水溶液 200 mL
  (乳酸カルシウムでも可)
図6
図6
4.2.2 作り方
  装置( ▼図6 )は管を一つ使います。
  1. 溶液Aに溶液Bを入れ撹拌し,水中油滴型(油相/水相型,O/W型)エマルションを生成する。
  2. 溶液Cをマグネチックスターラーで撹拌する。
  3. 1)のエマルションをロートにより溶液A中に滴下する。
4.2.3 参考文献
  1. 近藤保, "最新マイクロカプセル化技術", 総合技術センター, 1987
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廃プラスチックを利用したマイクロカプセルの作り方

1. 器具
  ・ 500 mLのセパラブルフラスコ 1個
  ・ 20~50 mLのビーカー 2個
  ・ 撹拌機 1台
  ・ 恒温槽 1台
  ・ 低温トラップ装置 1台

2. 試薬
  ・ ジクロロメタン
  ・ ポリスチレン
  ・ ポリビニルアルコール(重合度500)
  ・ アルギン酸ソーダ

3. 溶液の調製
溶液A: ポリスチレンのジクロロメタン溶液
  ジクロロメタン100 mLにポリスチレン8 gを溶解して油相とする。
溶液B: ポリビニルアルコール水溶液
  純水400mLにポリビニルアルコール4 gを溶解し,水相とする。
溶液C:アルギン酸ソーダ水溶液
  純水10 mLにアルギン酸ソーダ2 gを溶解し,芯物質とする。

4. 手順
  1. 1) 40℃に保っている恒温槽に設置しているセパラブルフラスコに水相を入れて,カクハンする(カクハン速度200 rpm)
  2. 2) 溶液Aに溶液を注入し,高速攪拌(1000 rpm)し,油中水滴型エマルション(W/O型エマルション)を生成する。
  3. 3) このW/O型エマルションを,200 rpmの速度でカクハンしている溶液Bの中に注入して,(水相/油相)/水相エマルション((W/O)/W型エマルション)を生成する。
  4. 4) 低温トラップ装置により,ジクロロメタンだけを除去して,ポリスチレンを析出させて,カプセル壁を形成する。
  5. 5) 1~2時間経過してからマイクロカプセルをロ過分離し,乾燥させる。

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