「マイクロカプセルとは?」-構造と働き-

  マイクロカプセルとはどのようなものかご存知でしょうか。ここでは,簡単ではありますがマ イクロカプセルについてご説明いたします。

マイクロカプセルとはどんなもの?(定義)

図1
図1

  マイクロカプセルは,大きさ(直径)が数μmから数千μm(1μm=1000分の1mm)の 範囲にある微小容器の総称です。容器ですからマイクロカプセルの内部には,何かを入れること ができる空間があります( ▼図1 )。いわば,ピンポン玉を1 mm以下の大きさに縮めたようなものと考えれ ばよいでしょう。

マイクロカプセルの構造

  マイクロカプセルの微小容器は中身とその容器とから構成されています。

(1)マイクロカプセルの内部の空間に入れられる中身の部分を芯物質といいます。
・医薬,殺虫剤,香料,反応触媒等のいろいろな物質を固体,液体,あるいは気体 の状態でマイクロカプセルの中に閉じ込めることができます。
図2
図2
(2)芯物質をとり囲む容器の部分をカプセル壁といいます。
・ポリマーが多く使われています。

  マイクロカプセルの形は球形が多いのですが, ▼図2 に示すように,非球形(不定形ともいう)のものもあります。また,芯物質を入れる空間が一つで あるマイクロカプセルを単核カプセル,複数個あるものを多核カプセルと呼んでいます。芯物質 を閉じ込めることをマイクロカプセル化といいます。

マイクロカプセルの働き

図3
図3

  これらマイクロカプセルの働きは,次の四つに大別できます( ▼図3 )。

(1)芯物質を周囲の環境から隔離したり,保護する働き
・この働きは,芯物質が有害であったり,あるいは,空気と触れると変質するよう な場合に利用されます。
(2)芯物質を小さな孔があいているカプセル壁を通して長時間にわたってゆっくりと外部へ放出させる働き
・この働きを除放性といい,これはガンの特効薬のように,一度に多量の薬品が体 内に入ると悪い副作用が出るような場合に利用されます。
(3) 必要なときだけマイクロカプセルを破壊して芯物質を放出する働き
・この働きは,接着剤のように,必要なときにだけ芯物質を取り出したい場合に利 用されます。
(4) 芯物質の状態によらず常に固体として扱える
このようなマイクロカプセルの働きをうまく利用してさまざまな品物が作られています。